〈単組委員長アピール〉
年金大改悪阻止、
「4.15全国統一行動」に参加しよう
小泉内閣は、2月10日に今通常国会の最重要法案である年金改悪法案を国会に上程し、4月中に衆議院本会議での採決を狙っている。
この法案は、将来にわたって保険料の負担増と給付水準の引き下げという痛みを国民に押しつけるものであり、公的年金制度に対する若者たちの信頼と期待を失わせ、先行き不安を増大させる内容となっている。
また、「保険料引き上げ・給付削減」を国会の審議抜きで自動的に行うことができる仕組みを導入し、基礎年金2分の1への引き上げを国の責任を棚上げして先送りするなど、法案は致命的な問題を持っていると同時に、年金財源確保を口実とした消費税増税を既成事実化しようとしている。私たちは、国が担うべき社会保障への責任を不問にしたまま、労働者・国民に一方的に犠牲を押しつける改悪法案の成立に断固反対する。
今、国民生活の悪化と厳しい雇用・失業状況の下で、年金保険料を「払えない」国民が増大し、年金制度の空洞化が深刻となっている。その上に保険料の負担増と給付水準引き下げを強行することは、年金制度を一層空洞化させ、年金制度の破綻さえ危惧される。そうなれば、国民の暮らしの安定が土台から掘り崩され、憲法第25条に基づく国民の生存権が大きく脅かされることになる。
今回の年金改悪法案に対しては、財界からも保険料の負担増に対する批判もあり、全野党が廃案を求める構えであり、与党の一部にも7月の参議院選挙後への「先送り論」も出てきている。医療、介護に引き続く、年金改悪の強行が景気回復にも影響を及ぼしかねないという懸念も大きくなっており、私たちが年金改悪法案に反対する国民的な共同を職場、地域から大きく広げるならば、今通常国会で成立を許さない展望も生まれてきている。
全労連は、04春闘最大の全国統一行動として「4.15年金ストライキ」を圧倒的多数の労働者・国民の総決起の場として成功させることを呼びかけている。国公労連は、これに呼応した全国統一行動の成功をめざしている。政府は、4月下旬頃に衆議院厚生労働委員会での採択を狙っており、「4.15」は衆議院厚生労働委員会での審議の山場とも重なる重要な局面である。
労働者・国民に将来にわたって負担増を押しつける「年金改悪法案」の成立に反対し、最低保障年金確立をはじめとする年金制度の充実を求め、全国100カ所の拠点による「休暇行動」をはじめとする「4.15全国統一行動」への組合員の決起と参加を呼びかける。
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