「日歯連汚職」事件を糾弾する(談話)


 4月14日、日本歯科医師会の臼田会長や中央社会保険医療協議会(中医協)委員の下村・元社会保険庁長官、加藤・元連合副会長ら7人が、東京地方検察庁に贈収賄容疑で逮捕された。逮捕容疑は、医師等の診療報酬を事実上決定する中医協を舞台に、歯科の診療報酬引き上げに有利となるよう、支払い側の二人の委員に、日本歯科医師会の政治団体(日歯連)から300万円余りの賄賂が贈られ、「かかりつけ歯科医初診料」の規制緩和がはかられたとするものである。容疑者の内、加藤・元連合副会長は、容疑事実を認めているとされている。

 今回の事件は、次のような点で、行政の中立性と労働組合に対する信頼を失墜させるものである。第1は、診療報酬改定には、支払い者側である健康保険等の保険者、直接の当事者である医師会等、自己負担とも関わる患者団体、あるいは製薬会社など、多くの利害関係が存在することは容易に想定される。それだけに、その審議をおこなう審議会、中医協の委員には、国民的な立場にたった高いモラルが求められる。にも関わらず、利害対立の当事者間で、水面下の談合がおこなわれ、金銭が飛び交っていたことは、審議自体の公正さに疑いの目が向けられるのは当然である。第2は、そのような審議経過を検証もせずに、唯々諾々と審議結果にしたがって診療報酬改定をおこなった厚生労働省の責任が問われることになる。第3に、一部の団体に偏って審議会委員が選任されていることである。この点でも審議結果の公正さへの不信の目が向けられるのは当然のことである。第4に、天下り官僚が、不正行為の片棒を担いでいたことは、公務員の公正・中立性に対する国民の疑惑を強めるものである。

 以上のことからしても、事実の徹底した糾明と結果の公表、委員選任方法もふくめた民主化の方策を早急に講ずるべきであると国公労連は考える。
 他の課題に優先しても、事件の早急な真相糾明に内閣及び国会が乗り出すべきである。また、関係する全ての関係者が、自ら事実を解明し、問題解決に向けた取り組みを進めるべきである。行政機関に働く労働者で組織する労働組合である国公労連は、行政内部からの民主的チェック機能をたかめ、同様の事件の再発防止と、厚生労働行政の民主化をめざす取り組みに、引き続き努力を傾注することを表明する。

2004年4月16日


日本国家公務員労働組合連合会
書記長 小田川義和